錦紗縮緬に扇と鶴が舞う黒引き振袖【fuh57】

色とりどりの鶴と檜扇が、手描き、手刺繍されたレトロな黒振袖です。家紋の大きさや、刺繍の状態からみると、昭和初期の作品だと思います。きものの場合は、昭和だとそう古いわけでもないので、アンティークではなく、レトロという位置づけになりますね。

正絹の錦紗縮緬に、鶴、扇、波が描かれています。手描きの上に手刺繍ですね。鶴の羽根には細かい手刺繍がほどこされています。糸も傷んでおらず、良い状態です。袖の裏は赤い紅絹です。袖には白い比翼が羽二重で仕立ててあります。裾のふきには綿が入っていますね。家紋は花菱の五つ紋です。

この錦紗縮緬は、てれっと柔らかいので、着心地は最高ですね。扇が大きく描かれているので、着付けると迫力が増します。身丈は１６５cm、袖丈が１１３cmです。身丈が長めですので、おはしょりを出しても、お引き摺りでもお召しいただけますね。

きものの扇の柄に合わせて、帯も扇の丸帯を結んでみました。紅白の持ち物を付けて、花嫁さんの出来上がりです。