相良刺繍で梅・牡丹・鳥の白打掛一式【utk17】

これぞ日本の美、というにふさわしい打掛ですよ。

絵柄はすべて相良刺繍でほどこされています。梅に、牡丹に、鳥ですね。

正絹独特の、ちょっとベージュといいますか、アイボリーといいますか、まったり、ほんのりとした、おだやかな光沢に満ちています。やっぱりほんものは良いですね。

相良刺繍というのは、ミシンではぜったいにできないものなのですよ。刺繍糸もちろん正絹の刺繍糸です。裏から表に刺して、表でコブを作って、また裏に通します。この作業を繰り返すことによって、模様を描き出していくのですよね。

気が遠くなりそうな作業ですよ。根気と忍耐と、それに集中力も必要ですね。うっかりすると花が花ではなくなってしまいますからね。頭に描いたデザインどおりに、刺して、丸めて、戻して、また刺すと。

袖だけでもたいへんな作業ですよ。これが打掛全体ですからね。現代の職人さんにできるのかしら、と心配になってしまいます。昔の職人さんに感謝しなければね。

相良刺繍の打掛なんて、めったにお目にかかれませんよ。よくぞ、ゆめやに来てくれました。そしてお嬢さま、よくぞ、この打掛を見つけてくださいました。どうぞどうぞお召しになってください。