入学式・卒業式のお母さまの訪問着

春です。きものが大好きな皆さまなら、お子さまの大切な節目である入学式や卒業式で、きものをお召しになることを計画していらっしゃるでしょう。

今回は、入学式・卒業式のお母さまの装いについてお話しいたしますね。

きもの選びで注意しなければならないのは、入学式や卒業式の主役はお子さまで、お母さまは脇役だということです。主役ではありませんので、節度のある色柄のきものを選びましょう。

春のおめでたいお席ですので、春らしく装いたいですね。ピンク・薄い緑・薄い青などの春らしい気品のある色で、春の桜や梅などが静かに描かれているものがおすすめです。訪問着は絵羽模様になっていますが、派手に描かれたものではなく、静かに描かれたもののほうがいいでしょう。

最近の訪問着は紋を入れずに仕立てることが多いのですが、一つでも紋が入っていると良いですね。三つ紋付だとさらに式典に適したきものとなります。

ゆめやサイトには130着ほどの訪問着を掲載しています。その中で、入学式や卒業式にふさわしいものをいくつかご紹介いたしますね。

          

          

「淡いピンクベージュに菊、牡丹、菖蒲が咲く訪問着」

現代物の手描き友禅で、淡いピンクベージュの地色に、淡い色使いで花々がそっと描かれています。花が描かれた面積は広いのですが、このくらい淡い色合いでしたら、付き添いでも大丈夫でしょう。

          

          

「松井青々作、花車の手描き友禅訪問着」

現代物で、松井青々作の京友禅です。ピーチ色に花車が描かれています。たっぷりの花々で車が覆われ、花車だと聞かなければ、花だけの模様かと見間違えてしまいそうです。花車の周りには金が散りばめられ、裾回しにも菊が描かれています。

          

          

「青磁色グラデーション辻が花の訪問着」

久保田一竹作、辻が花の訪問着です。たいへん細かな地文様に、グラデーションと小さな花だけで、これだけの高貴な雰囲気を作り出すのですから、さすがは久保田一竹とうなってしまいます。寒色ですので、卒業式や少し年配のお母さまにおすすめです。

          

          

「手描き友禅桜や桐、花の本の蜂蜜色の訪問着」

背が高い女性のために、ゆめやで仕立てたオリジナルの訪問着です。濃いベージュ色に、桜・桐・千代紙などが、手描き友禅で描き出されています。身長が188cmほどの方までお召しいただけますので、ご安心ください。

          

          

「シックな地色に相良刺繍で花丸が描かれた訪問着」

ぼかしの入った正絹地に、花丸紋様が相良刺繍で描き出されています。ポコポコと浮かび上がった刺繍が熟練の技を思わせる作品です。珍しい色ですので、きっと人目を惹くことでしょう。入学式にも卒業式にも着ていただける色合いです。

          

          

付下げ、一つ紋付きの色無地も着用可能です。訪問着のような派手さはありませんが、入学式や卒業式では脇役ですので、むしろ付下げや色無地を着るべきだという考え方もあります。

入学式や卒業式の付き添いにお召しいただけそうな、紋付きの付下げと色無地をご紹介いたします。

          

          

「アイボリーにチューリップが咲く春の付下げ」

アンティークの付け下げです。なかなかチューリップだけという絵柄は見かけないものですが、さりげないながらも思い切ったデザインです。色も絵柄もかわいらしいので、小学校や中学校の入学式で着ていただきたいですね。

          

          

「桃色に雪輪の一つ紋付付下げ」

ピーチ色に雪輪と吉祥紋様が、手描きと相良刺繍でほどこされています。描かれたのは、松・梅・七宝・亀甲などの吉祥の柄ばかりで、控えめながらもおめでたい色柄です。

          

          

「薄墨色に金泥の一つ紋付色無地」

静かな貫禄が見える色無地です。品の良い色合いですよ。裾回しから前身頃の一部分にかけて、金泥がタタキのようにほどこされています。立っていても座っていても、後ろから見ると金泥がちらりと見えるのです。このきものを堂々と着こなすお母さまは美しいでしょうね。

          

          

「コーラルピンクの一つ紋付色無地」

不思議な地文様が膨れ織りのように織られた、一つ紋付きの色無地です。地模様が、波のようにも、菱のようにも、鶴の羽のようにも見える、不思議な柄です。華やかなコーラルピンクで、小学校の入学式に似合いそうな色です。

          

          

「若苗色に織り柄の一つ紋付色無地」

しっとりとした雰囲気の色無地です。地文様が鮮やかに浮かび上がり、正絹特有の鈍い輝きに満ちています。ちょっと派手な帯を締めれば、おめでたい席にご出席いただけます。ご年配のお母さまに似合いそうです。

          

          

「唐草が織り出されたフォリッジ・グリーンの一つ紋付色無地」

花唐草の織り柄が入っています。緑色は暖色と寒色の中間色ですが、このフォリッジ・グリーンは暖色に近い緑色で、芽吹くような色合いが春の行事にぴったりです。

          

          

これまでにご紹介したきものは袷です。秋から春にかけてのきものですね。

学校の特色や都合で夏に開催される場合もあるでしょうから、単衣もご紹介しておきましょう。「夏だけど、どうしても和装で付き添いたい」とお考えのお母さまは、どうぞご覧になってください。

          

          

「黒地に籠目と朝顔の夏の訪問着」

籠目と朝顔が涼し気で、夏の卒業式に似合いそうです。シルバー系の帯になさると、式典にもふさわしくなります。

          

          

「クレージュ地に辻が花の単衣訪問着」

紬に辻が花の絞りがほどこされています。夏物には凝ったしつらえのものが少ないのですが、この訪問着はたいへんな手間が掛けられています。帯をおめでたい柄にすると、入学式や卒業式でお召しいただけますね。

          

          

さて、入学式・卒業式のお母さまのきものをまとめます

脇役なので派手すぎないこと。付下げや色無地は紋が入っていること。季節に合った花であること。ただし菊は年中お召しいただける柄ですので春でも大丈夫です。式典にふさわしい、節度を持ったコーディネートをすること。このようなところでしょうか。

きもの選びに迷われるようでしたら、どうぞゆめやスタッフにご連絡ください。ご希望をお伺いしたうえで、最善のご提案をさせていただきます。

          

          

きもののイメージが湧いたところで、付属品です。

半衿や長襦袢は白になさってください。入学式や卒業式は式典ですので、きちんと準礼装にふさわしいコーディネートにしましょう。帯は袋帯を二重太鼓に結びます。余談ですが、留袖や色留袖は格が高すぎるので着用できません。お気をつけください。

髪型はシンプルにまとめます。ショートカットでもワックスやクリームできちんと形を整えて髪飾りを付けると良いですね。少し長ければシンプルなアップスタイルになさってください。

編み込みでボリュームを出す、おくれ毛を出すなどという髪型にはなさらないでくださいね。それは主役のヘアスタイルですから。髪飾りはパールやべっこうなどのシンプルなかんざしがお似合いです。

バッグや草履も上品な礼装用を選びましょう。お祝いの席ですので明るい色が良いですね。

礼装の草履は草履台が高く、その高さに合わせて着付けをなさっていることと思います。式場内では草履ではなくスリッパを履くことになるかと思いますので、ヒールが高くておしゃれなスリッパをご用意なさると、バランスや雰囲気が崩れませんよ。

今回は、入学式・卒業式のお母さまの装いについてお話ししてきました。和装で付き添いをなさるお母さまは少ないでしょうから、お子さんの記憶にも残ることと思います。

着付けやヘアセットなど、洋装に比べると格段に時間も費用も掛かってしまうでしょうが、記念すべき日ですから、お子さまやお母さま、ご家族さまの思い出に残る、すてきな装いで参列なさってください。

ご入学、ご卒業、おめでとうございます。

          

          


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