振袖イメージ

【プロ監修】アンティーク着物セットの魅力を探る|選び方から着こなしまで

はじめに

アンティーク着物とは、一般的に大正時代から昭和初期に作られた着物で、当時の美意識が込められた、美しく独特な着物のことを指します。

これらの着物は、深い歴史と伝統を感じさせるデザインが特徴で、一点ものであるがゆえ、一枚一枚に独自の魅力があります。

ただ、アンティーク着物は購入するとなると、その希少価値からそれなりに高価になることが一般的です。

ですので、アンティーク着物をよりリーズナブルに着てみたいという場合は、レンタルでアンティーク着物のセットを利用することも選択肢の一つに考慮するといいでしょう。

この記事では、アンティーク着物のレンタルセットの選び方や着こなしのポイント、購入した場合に必要となるお手入れの方法などについて、分かりやすくご紹介します。

アンティーク着物の種類とレンタルセットについて

アンティーク着物は、時代を超えた美しさと伝統が息づく独特のファッションアイテムです。これらの着物は、繊細な手仕事と長い歴史を感じさせるデザインが魅力で、コーディネートすることで現代のスタイルに新たな息吹を与えます。

レンタルする場合には、レンタルセットに含まれる帯や小物も、着物の美しさを引き立てる重要な要素です。ここでは、アンティーク着物の種類とレンタルセットの選び方、そしてスタイリングのポイントについて紹介します。

アンティーク着物にも見られる着物の種類

アンティーク着物は、過去の日本の文化や歴史を今に伝える貴重なアイテムです。

時代によって変化する着物のデザインや素材は、それぞれの時代の生活様式や美意識を反映しています。

代表的なアンティーク着物としては、以下のようなものがあります。

  • 小紋:比較的小さな柄が全体に施された着物で、日常的な着用に適しています。精緻な柄行きが特徴で、さまざまな色やデザインが楽しめます。
  • :丈夫でカジュアルな雰囲気の織りの代表格とも言える着物で、その自然な風合いが魅力です。素朴で落ち着いたデザインが多く、普段着としても人気です。
  • 振袖:若い女性の正装として知られる振袖は、華やかな柄や豪華な装飾が特徴です。成人式などの特別な場面で着用されます。
  • 訪問着:フォーマルなシーンに適した着物で、上品で洗練されたデザインが特徴です。結納やお茶会など、さまざまな正式な場に着用されます。

左より小紋、振袖、訪問着です。

これらのアンティーク着物は、さまざまな場面での着こなし方があり、着物によっては現代的なアレンジを加えることで、より魅力的なファッションになります。

現代の感覚と、アンティーク着物に反映されている時代背景、さらには自分自身の感性をマッチさせ、独特の装いを完成させる魅力を楽しむことができます。

アンティークきものレンタルゆめやでは、大正から昭和にかけて作られたアンティーク着物を多数ご用意しています。刺繍や絞りなど贅を尽くした正絹の着物は、今では作ることができない希少な一点ものです。伝統的な古典柄はもちろん、現代に通じる感覚でお召しいただけるデザインも取り揃えています。帯や小物との取り合わせ次第で、自分だけの着こなしをお楽しみいただけます。

着物のレンタルセットで始める和のスタイリング

アンティーク着物を着こなす際には、帯や小物の組み合わせも重要です。レンタルセットで着物の魅力を最大限に引き出すためには、以下のようなポイントに注意しましょう。

  • 帯の選び方着物の雰囲気や色に合わせて帯を選ぶことが大切です。袋帯や名古屋帯、半幅帯など、さまざまなタイプの帯から選べます。
  • 小物使い:帯締めや帯揚げ、草履など、細かな小物の使い方一つで着物の印象は大きく変わります。季節感や着物のスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
  • 色と柄のバランス:着物の色や柄と帯や小物の色を上手く合わせることで、全体のバランスが取れた印象になります。コントラストを意識することも大切です。
  • 季節感の演出:春は桜や梅の柄、夏は涼しげな青や緑、秋は紅葉や萩、冬は雪の結晶や松のように、季節を感じさせる柄や色を取り入れることで、より一層の趣を出すことができます。

これらのポイントを抑えることで、アンティーク着物を使ったスタイリングはさらに魅力的になります。自分なりの感性を活かして、アンティーク着物を現代のファッションとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

ゆめやから、大正から昭和初期に作られたアンティーク振袖のコーディネートをご紹介します。「花丸紋に七宝紋様と鳳凰の黒振袖」深い黒地に大きな熨斗を描き、花丸紋をあしらった古典美が光るアンティーク黒振袖です。アイボリー地に鳳凰や桐を織り出した帯を締め、帯揚げ・帯締め・バッグは紅色でまとめて現代的な美意識を加えました。振袖に呼応して、黒色の鼻緒の草履を合わせて統一感を大切にしています。

柄と色の選び方

アンティーク着物の世界では、柄と色の選び方が重要です。

古典的なデザインからモダンなスタイルまで、多様な表現が可能なアンティーク着物では、個性を活かした着こなしが鍵を握ります。

ここでは、アンティーク着物の柄や色の魅力と、選び方のポイントについてご紹介します。

古典からモダンまで、柄の種類と特徴

アンティーク着物の魅力の一つは、その多様な柄にあります。歴史的背景や文化的意義を持つ伝統的な柄から、現代的なデザインにアレンジされたものまで、アンティーク着物は幅広い選択肢を提供します。以下に、特に人気のある柄の種類と特徴を詳しく見ていきましょう。

  • 自然をモチーフとした柄:日本の着物に多く見られるのが、植物や動物をモチーフにした柄です。梅、桜、菊、紅葉などの花柄は四季を象徴し、美しい自然景観を着物に映し出します。また、鶴や亀などの動物モチーフは縁起が良いとされ、特別な日の装いに選ばれることが多いです。
  • 幾何学模様:格子や縞、波など、シンプルでモダンな幾何学模様も人気です。これらの柄は、洗練された雰囲気を醸し出し、フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンに適しています。
  • 伝統的な模様:亀甲や麻の葉、網代など、伝統的な日本の模様もアンティーク着物によく使われます。これらの模様には、それぞれに意味が込められており、着用することで豊かな文化を感じることができます。

アンティーク着物の柄選びは、その着物の歴史や背景を知ることから始まります。自分に合った柄を選ぶことで、より深い着物文化の理解につながり、着用する喜びも増えるでしょう。

色彩の重要性:アンティーク着物の色選び

アンティーク着物の世界で色彩は非常に重要な役割を果たします。着物の色は、その着物が持つ雰囲気や表現の幅を大きく左右し、着る人の個性や美しさを引き立てます。

アンティーク着物では、以下のような色がよく用いられています。

  • :赤は情熱的で華やかな印象を与える色です。お祝いの席やおめでたい場面では、赤い着物が多く選ばれます。
  • :黒は格式高く、落ち着いた印象を与えます。特にフォーマルなシーンで重宝される色で、品の良さを演出します。
  • :青は清涼感と落ち着きをもたらし、夏の着物に適しています。爽やかで穏やかな印象を与えるため、幅広い年代に人気です。
  • :緑は自然との調和を象徴し、穏やかな雰囲気を演出します。春や初夏に特に好まれる色です。
  • :紫は高貴でエレガントな色で、特別な日の装いによく用いられます。神秘的で深みのある色合いが魅力です。

赤地に雲取、花薬玉の小振袖」赤地に雲取り紋様を表し、花薬玉を描いた大正時代のアンティーク小振袖です。アンティークならではの鮮やかな色柄が美しく、あわせる帯や小物によって多彩な着こなしをお楽しみいただけます。

鳳凰に松竹梅と菊の花の五つ紋付黒振袖松竹梅と菊の花の五つ紋付黒振袖」黒地を埋め尽くすほど艶やかな絵柄で彩られた、大正時代から昭和初期に作られた五つ紋付きアンティーク黒振袖です。主役の鳳凰は総手刺繍で立体的に表現され、金駒刺繍や金泥がたっぷりと用いられた豪華な一枚。通常の振袖としてはもちろん、花嫁様の引き振袖としてもお召しいただけます。

青海波柄の紫苑色に菊や紅葉の小振袖」深い青地に菊や紅葉、波を色鮮やかに描いたアンティーク小振袖です。絵柄の随所に手刺繍や金駒刺繍が施され、絹糸ならではの光沢とふっくらとした立体感が高級感をもたらしています。

マラカイトグリーンに花薬玉と扇の小振袖」花々を織り出したマラカイトグリーン色の地に花薬玉や扇、毬を描いたアンティーク小振袖です。光を受けると地紋が浮かび上がり、精緻な手刺繍や金駒刺繍がキラキラ煌めきます。

桔梗色に地紙と四君子の小振袖」深い桔梗色の地に、花や竹を描いた扇面を散りばめたアンティーク小振袖です。柄が連続する小紋により、ちょっとしたお出掛けにも気軽にお召しいただけます。

色の選び方によって、着物の表情は大きく変わります。季節感を意識したり、自分の肌色に合わせて選んだりすることで、個性をより際立たせることができます。アンティーク着物の豊かな色彩を存分に楽しみましょう。

サイズの秘訣:快適な着心地のために

アンティーク着物を選ぶ際、サイズと着心地は非常に重要な要素です。着物の美しさを引き立てるためには、体にぴったり合うサイズを見つけ、快適な着心地を確保することが不可欠です。

この章では、アンティーク着物を選ぶ際のサイズ選びの基本と着心地を良くするための小技について詳しく解説します。

サイズ選びの基本:あなたにぴったりの一枚

アンティーク着物では、サイズが体型に合っているかが着心地に大きく影響します。以下に、適切なサイズを選ぶための基本的なポイントを挙げます。

  • 自分の体の寸法を知る:着物を選ぶ際には、身長、裄丈、バスト、ヒップ、首回りなど、自分の体の寸法を知っておくことが重要です。特に着物では、裄丈(肩から腕の長さ)が非常に重要な寸法となります。
  • 体型に合った着物を選ぶ:着物は、体型によって選ぶべきタイプが異なります。例えば、細身の方は締め付け感の少ない軽やかな素材の着物が適していますが、ゆったりとした体型の方は、余裕をもったサイズの着物が快適です。
  • 着用シーンを考慮する:着物を着るシーンによっても、適切なサイズが変わってきます。普段着として着るのであれば動きやすさを優先し、フォーマルな場ではきちんとしたサイズ感が求められます。

着心地を良くするための小技

着心地を良くするためには、細かな注意点を理解しておくことが重要です。以下に、快適な着物ライフを送るための小技を紹介します。

  • 長襦袢の選び方:長襦袢は着物の下に着るもので、着物の着心地に大きく影響します。肌触りの良い素材を選ぶことで、1日中快適に過ごせます。
  • 帯の締め方:帯の締め方一つで着心地が変わります。きつ過ぎず、緩すぎず、適切な締め付けを心がけましょう。
  • 小物の使用:帯締めや帯揚げなどの小物は、着心地を良くし、着物の見た目を引き立てる効果があります。季節やシーンに合わせて選びましょう。
  • 着付けの工夫:正しい着付け方法を学ぶことで、着心地が大きく改善します。自分で着付ける際は、練習を重ねることが大切です。

これらのポイントを押さえることで、アンティーク着物をより快適に、そして美しく着こなすことができるでしょう。

アンティーク着物の魅力を十分に楽しむためにも、サイズ選びと着心地の向上にぜひ注意してください。

アンティーク着物のコーディネート

アンティーク着物のセットレンタルのコーディネートは、過去と現代の融合、そして個性を引き立てる芸術とも呼べるものです。

ここでは、一歩進んだコーディネート術と、小物を駆使したアンティークの魅力を掘り下げていきましょう。

一歩進んだコーディネート術

アンティーク着物をコーディネートする際には、時代を超えたその美しさを引き立てるための工夫が必要です。以下にそのポイントを詳しく紹介します。

  • 帯の選び方:帯は着物の印象を大きく左右するアイテムです。袋帯、丸帯、名古屋帯など、多様な種類の中から、着物の柄や色、シーンに合わせて選びましょう。深い色の着物には明るい色の帯を、また繊細な柄の着物にはシンプルな帯を合わせると、バランスの良いコーディネートが生まれます。
  • 羽織の活用:季節感を出すためには、羽織の活用も重要です。ウールや正絹などの素材を選ぶと、アンティーク着物の風合いを損なわずに暖かさをプラスできます。色合いやデザインにも注目し、全体の調和を考えましょう。
  • 色合わせの技術:色合わせは着物コーディネートの鍵を握ります。淡い色の着物には濃い色の帯を合わせるという基本的なテクニックから、柄の色を拾って帯や小物に反映させるような上級テクニックまで、さまざまな方法があります。季節やシーンに合わせて、色合わせを工夫しましょう。
  • 柄の組み合わせ:アンティーク着物にはさまざまな柄があります。柄同士のバランスを考え、全体の印象が調和するよう心がけましょう。例えば、大きな花柄の着物には小さな幾何学模様の帯を合わせることで、洗練された雰囲気を演出できます。

小物使いで変わるアンティーク着物の魅力

アンティーク着物セットの魅力を最大限に引き出すためには、小物の使い方がカギとなります。以下に、小物使いのコツを紹介します。

  • 帯締めと帯揚げの活用:帯締めや帯揚げは着物スタイリングにおいて、重要なアクセントになります。色や素材、結び方によって全体の印象が変わるため、コーディネート全体のバランスを考えて選びましょう。シンプルな着物には華やかな帯締めや帯揚げを合わせることで、コーディネートに深みが生まれます。
  • 草履とバッグのセット:草履とバッグは、アンティーク着物のスタイルを決定づける要素です。同じ色味や素材感を持つものを選ぶことで、洗練された印象を与えます。アンティーク着物には、レトロ感のあるデザインの草履やバッグが特に似合います。
  • ショールやストールの活用:季節によってはショールやストールが必要になることもあります。肌寒い季節や夜のお出かけには、着物の色や柄に合わせた素材や色のショールを選びましょう。アンティークな雰囲気を壊さないよう、繊細なレースやシルク素材を選ぶのがおすすめです。

これらの小物使いによって、アンティーク着物セットのコーディネートは、一層魅力的に変わります。小物選びにこだわり、個性豊かなアンティーク着物スタイルを楽しんでください。

「着物一枚に帯三本」といわれるほど、合わせる帯や小物によって振袖の印象は大きく変わります。「梅の花に檜扇、御所車の黒振袖」を着用したコーディネートをご紹介します。梅の花を背景に、さまざまな絵柄の檜扇を描いた艶やかなアンティーク黒振袖です。亀甲紋様を織り出した帯にスカイブルーの帯揚げ、白黒のコントラストがきいた帯締め・半襟を合わせて現代的な装いに。ゆめやではお客様のお好みや仕上がりのイメージを丁寧にヒアリングして、理想の着物スタイルをご提案いたします。

着物セットに合う帯の選び方

アンティーク着物セットを引き立てるためには、適切な帯の選び方が非常に重要です。着物の美しさを最大限に引き出すための帯の選び方には、さまざまなポイントがあります。

ここでは、おしゃれな帯の選び方と、アンティーク着物にぴったり合う帯の種類について詳しく掘り下げてみましょう。

おしゃれな帯選びのポイント

アンティーク着物に合わせる帯選びには、センスと知識が必要です。以下に、おしゃれな帯選びのための具体的なポイントをご紹介します。

  • 色と柄のマッチング:着物と帯の色の組み合わせは、コーディネート全体の印象を大きく左右します。例えば、柔らかなパステルカラーの着物には、鮮やかな色の帯を合わせてアクセントを加えると良いでしょう。また、帯の柄と着物の柄が重なり合わないよう、バランスを考えて選ぶことが大切です。
  • 帯の種類に注目:帯には袋帯、丸帯、名古屋帯、半幅帯など、さまざまな種類があります。フォーマルな場には豪華な袋帯や丸帯を、カジュアルなシーンにはシンプルな名古屋帯、袴スタイルなら半幅帯を選ぶなど、着物のスタイルに合った雰囲気を演出できます。
  • 帯の素材を考慮:帯の素材選びも重要なポイントです。夏場は軽やかな素材の帯を選ぶと涼しげな印象になり、冬場はウールなど暖かみのある素材が適しています。季節に合わせた素材選びで、着こなしに季節感を加えましょう。
  • シーンに応じた帯選び:着物を着る場面や目的に合わせて帯を選ぶことも大切です。フォーマルな席では華やかながら品のあるデザインの帯が求められる一方で、普段着として着る場合は、もっとカジュアルなスタイルの帯が好ましいでしょう。

アンティーク着物に映える帯の種類

アンティーク着物に合う帯には、特に映えるいくつかの種類があります。以下に、アンティーク着物におすすめの帯の種類とその特徴を紹介します。

  • 袋帯:フォーマルなアンティーク着物には、豪華な袋帯が最適です。伝統的な柄や色彩豊かな袋帯は、アンティーク着物の魅力を一層引き立てることができます。結婚式やお茶会などの特別なシーンに最適です。
  • 名古屋帯カジュアルなアンティーク着物には、名古屋帯がぴったりです。シンプルながらも上品なデザインの名古屋帯は、着物の柄を引き立て、コーディネート全体に落ち着いた雰囲気を与えます。
  • 半幅帯:成人式などでアンティーク着物を袴スタイルで着こなす場合は、半幅帯を選びましょう。袴の上からチラリと見える半幅帯は全体のコーディネートに小粋なアクセントを加えてくれます。
  • 特殊な素材の帯:レトロな雰囲気を演出するには、特殊な素材の帯を選ぶのも一つの方法です。縮緬や絞りなど、独特の風合いを持つ帯は、アンティーク着物に新たな表情を加えます。

これらのポイントを踏まえ、帯を選ぶことで、アンティーク着物セットはさらに魅力的に変わります。個性を活かした帯選びで、自分だけのアンティーク着物スタイルを楽しんでみてください。

着付けとお手入れ

アンティーク着物の魅力は、その着付けとお手入れによってさらに引き立ちます。

ここでは、初心者でも簡単な着付けの方法から、長く愛用するためのお手入れのコツまで、アンティーク着物の世界をより深く楽しむためのポイントをご紹介します。

初心者でもできる簡単着付け

着物の着付けは初心者にとって難しそうに思えるかもしれませんが、基本のステップを理解すれば簡単に学べます。以下に、初心者でも簡単にできる着付けのステップをご紹介します。

  1. 足袋と肌着の着用:着物を着た後に足袋を履くのは難しいことが多いので、まずは足袋を履きましょう。続いて、肌襦袢や裾除けなどの肌着を着用します。これらの肌着は肌に直接触れるものなので、肌触りが良く汗を吸収しやすい素材を選ぶことが重要です。肌着は着物のシルエットを美しく見せるためにも必要です。
  2. 体型の補正:必ずしも必要ではありませんが、タオルなどを腰に巻き付け、体型を補正します。着物を着る際は、あえて「寸胴」の体型にすることで、着崩れを防止します。
  3. 長襦袢の着用:長襦袢は着物と肌着の間に着用する着物のことで、肌襦袢と同じように、主に肌と着物が直接触れることを防ぐ目的があります。長襦袢には色や柄が付いているものもあり、袖口や振りからチラリと見せることによって、おしゃれ感をアップさせることができます。
  4. 着物の着用:長襦袢を着たら、いよいよ着物を着用します。着物を広げ、背中心に合わせて体に巻き付けます。まず右側を体に沿わせ、その上から左側を重ねます。左衿が上に来るようにすることがポイントです。続けて、着物の前合わせがきれいになるように調整し、腰紐を使って仮留めします。このとき、着物が開かないようにしっかりと固定します。さらに、衿元を整えましょう。女性の場合、首筋が美しく見えるように衿を拳一つ分くらい後ろに引くのが一般的です。
  5. 帯の締め方:帯を着物の腰部分に巻きつけ、一度しっかりと結びます。その後、帯を美しく整え、帯結び(お太鼓結びなど)をします。帯締めを使用して帯がずれないように固定し、全体のバランスを整えます
  6. 最終的な調整:着物と帯の位置を最終的に調整し、全体のシルエットが美しく見えるようにします。衿元や袖の長さなど、細部にわたってチェックし、必要に応じて微調整を行います。

以上のポイントをもとに、YouTubeなどで紹介されている着物の着付け動画なども参考にして、自分でも着付けを練習してみてください。

長く愛用するためのお手入れ方法

アンティーク着物を購入した場合は、その一点物の魅力を長く味わいたいものですよね。

アンティーク着物は適切なお手入れにより、長くその美しさを保つことができます。

ここでは、アンティーク着物のお手入れ方法について、以下に詳しくご紹介します。

  • 適切な保管方法:着物は湿気を避け、風通しの良い場所で保管することが重要です。また、直射日光を避け、色褪せを防ぐために暗所での保管が望ましいです。防虫剤を使用する際は、自然素材のものを選び、着物に直接触れないようにしましょう。
  • シミ抜きとクリーニング:着物が汚れた場合は、自宅でのシミ抜きは避け、専門のクリーニング店に依頼するのがベストです。特にアンティーク着物の素材はデリケートなため、専門店での丁寧な扱いが必要です。
  • 折り目の管理:長期間同じ折り目で保管すると着物にシワが残る恐れがあるため、定期的に折り方を変えることが大切です。季節の変わり目には、着物を広げて折り目を新たにつけることをおすすめします。
  • 虫干し年に1~2回、着物を外に出して風通しを良くすることで、湿気や虫害を防ぎましょう。晴れた日に行うことで、自然の風が着物をリフレッシュさせてくれます。ただし、直射日光は色あせの原因になるので注意が必要です。

これらのお手入れ方法を守ることで、アンティーク着物を長く大切に着続けることができます。初心者の方もこれらの基本を押さえて、着物ライフを存分に楽しみましょう。

ゆめやのレンタルなら、貴重なアンティーク着物をリーズナブルな価格でお召しいただけます。お選びいただいた着物に合わせて、熟練のスタッフが帯や小物の取り合わせをお手伝いいたします。また、ゆめやのレンタルなら着用後のお手入れや保管の心配もありません。着物を脱いだら、当日中に専用伝票で返送していただくだけでお片づけ完了です。コーディネートから面倒な後片づけまで、レンタルならではの気軽さで心ゆくまでアンティーク着物をお楽しみください。

まとめ

アンティーク着物セットは、歴史と伝統を纏うことで、日常に特別な美しさをもたらします。この記事を通じて、アンティーク着物セットの選び方から着こなしのポイント、着付けの基本、そして大切なお手入れ方法についてご紹介してきました。

アンティーク着物は、小紋や振袖、訪問着などさまざまな種類があり、それぞれの着物に合った帯や小物を選ぶことで、あなたのスタイルを一層引き立てます。

また、着物のサイズ選びや着心地の秘訣、さらには帯の結び方やお手入れの技術も、長く着物を楽しむために欠かせない知識です。

これらの知識を活用して、アンティーク着物の持つ独特の魅力を日常の一部にしてみてはいかがでしょうか。着物は、時を越えた美しさを提供し、日本の文化を今に伝える素晴らしいアイテムです。これからも、その伝統を大切にしながら、新しい着こなしを楽しんでください。

〈参考記事〉
https://www.yumeyakimono.jp/news/25611
https://yyamazaki.co.jp/column/2392/
https://insrave.co.jp/kimono/antique_code/
https://kyoetsu-gion.com/arashiyama/antique-kimono-coordination/
https://www.kimonoichiba.com/media/column/91/
https://okimono.jp/info/story_detail/index/7.html
https://kimono-story.com/17.html

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
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監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。
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