【プロ監修】お宮参りの着物レンタル|選び方から着付けまで完全ガイド
はじめに
お宮参りは、赤ちゃんの健やかな成長を願う大切な行事。そんな特別な日には、華やかな産着や着物を選んで、祝福の気持ちに華を添えたいものですよね。
しかし、着物を着るのが初めてというお母さまの場合、着物の選び方やレンタルの仕方など分からないことだらけかもしれません。
そこで、この記事では、お宮参りの着物の種類やその選び方から、レンタルの流れ、着付けの方法まで、お宮参りの着物に関する情報満載でお届けします。
それでは、お宮参りの着物とレンタルサービスについて、一緒に学んでいきましょう。
お宮参りの着物をレンタルで:なぜおすすめ?
着物初心者さんにとって、レンタルサービスの利用はとてもおすすめです。
ここでは、お宮参りの着物をレンタルするのがなぜおすすめなのか説明します。
着物レンタルサービスのメリット
お宮参りの着物をレンタルするメリットは、以下の通りです。
- 費用を抑えられる:購入する場合と比べて、レンタルであればはるかに安く済みます。
- 手間が省ける:レンタルなら、着物の準備や後片付けにかかる手間を省くことができます。
- 多様な選択肢:レンタルショップには、さまざまなデザインの着物が揃っているので、好みに合った着物を選べます。
- 保管の必要がない:レンタルした着物は返却すればよいので、自宅で保管するスペースが不要です。
- クリーニング不要:レンタル着物は、返却時にクリーニングが必要ないので、その手間も省けます(大きく汚損した場合は賠償責任が生じる可能性あり)。
特に、一度しか着ないお宮参りの着物は、レンタルすることでコストを大幅に抑えられるでしょう。
また、自宅での保管やメンテナンスにかかる手間を考えると、レンタルのメリットは大きいといえます。
着物レンタルショップの選び方:ステップで解説
着物のレンタルショップを選ぶ際は、価格だけでなく、着物の種類や品質、レンタル期間、サービス内容など、さまざまな点を総合的に考える必要があります。
ここでは、着物レンタルショップ選びの流れをステップで解説します。
レンタルショップ選びの流れ
着物のレンタルショップ選びは、以下のような手順で進めると良いでしょう。
- 予算を決める:着物のレンタル料金やオプションサービスの料金を含めて、予算を決めます。
- 候補ショップをリストアップ:インターネットや口コミを参考に、候補となるショップをリストアップします。
- ショップの情報を収集:候補店舗の公式サイトやSNSを確認し、着物の種類や品質、レンタル期間、サービス内容などの情報を収集します。
- ショップに問い合わせる:不明な点があれば、メールや電話で店舗に問い合わせます。
- 比較検討する:収集した情報をもとに、候補ショップを比較検討し、最終的に利用するショップを決定します。
ショップ選びの際は、複数の候補を比較検討することが大切です。
また、実際にショップを訪問して、着物を手に取って確認できるのであれば、より安心して選ぶことができるでしょう。可能であれば、試着をしてみることをおすすめします。
試着時には見栄えだけでなく、動きやすさなどもしっかりと確認しましょう。
着物レンタルサービス利用の流れと予約方法
着物のレンタルが初めてという方とって、レンタルの流れは少し複雑に感じるかもしれません。
ここでは、着物レンタルサービス利用の一般的な流れと、予約方法について詳しく説明します。
お宮参りの着物レンタルサービス利用の流れ
お宮参りでの着物のレンタル利用の流れは、一般的に以下のようになります。
- レンタルショップの選択と予約
- 着物の選択と採寸
- お宮参り当日の着付け(サービスを依頼している場合)
- お宮参りへ
- 返却
まず、お宮参りの日程が決まったら、早めにレンタルショップを選び、予約を取ります。
次に、実際にレンタルショップを訪問し、赤ちゃんの着物(産着など)や、お母さまの着物、小物などを選びます。
着付けサービスを依頼している場合は、お宮参り当日、レンタルショップで着付けをしてもらいます。
着物を着付けたら、お宮参り本番です。最後に、着物を返却して、レンタル終了です。
続いて、レンタル予約の詳しい説明に移ります。
着物のレンタル予約方法
着物のレンタル予約の方法には、以下のようなものがあります。
- 電話予約
- WEB予約
- 店頭予約
多くのレンタルショップでは、電話やWEBでの予約を受け付けています。
WEB予約の場合は、24時間いつでも予約が可能です。予約の際は、以下の情報を伝えましょう(ショップによって異なるので要確認)。
- お宮参りの日程
- 赤ちゃんの性別
- 予算
- レンタルする着物の種類(産着、初着、祝着など)
- レンタルする小物の種類(帽子、よだれかけ、扇子など)
- お母さまの着物(訪問着など)のレンタルの有無
- 着付けサービス利用の有無
予約が完了したら、レンタルショップから確認のメールや電話がありますので、内容を確認しましょう。
なお、人気のレンタルショップは予約が埋まりやすいので、お宮参りの日程が決まったら、早めに予約を取ることをおすすめします。
着物のレンタル料金相場:お宮参りの予算の参考に
お宮参りで必要となる着物は、赤ちゃんの産着とお母さまの訪問着が中心となります。それぞれの料金相場は異なりますが、レンタルショップやプランによっても価格が変わってきます。
ここでは、お宮参りで着る着物の料金相場について、赤ちゃんの産着とお母さまの訪問着に分けて詳しく説明します。
赤ちゃんの産着のレンタル料金相場
赤ちゃんの産着のレンタル料金は、以下のような相場となっています。
- リーズナブルな基本的な産着セット:3,850円~10,000円程度
- 一般的な産着セット:10,000円~30,000円程度
- 正絹やアンティークなどの高級な産着セット:50,000円~
基本的な産着セットには、産着、帽子、よだれかけ、お守り袋などが含まれています。レンタル期間は通常3泊4日から7泊8日程度です。
高級な産着セットは、正絹素材やアンティークなどのより豪華な産着や、有名ブランドの産着が含まれています。また、刺繍や金糸が施された産着は、価格が高くなる傾向にあります。
レンタル料金には、往復の送料が含まれていることが多いですが、ショップによっては別途送料がかかる場合もあります。事前にしっかりと確認することをおすすめします。
また、クリーニング料金が含まれているかどうかも確認しておきましょう。
お母さまの訪問着のレンタル料金相場
あくまで相場ですが、お母さまの訪問着のレンタル料金は、以下のような相場となっています。
- 基本的な訪問着セット:10,000円~30,000円程度
- 高級な訪問着セット:30,000円~100,000円程度
基本的な訪問着セットには、訪問着、帯、帯揚げ、帯締め、草履などが含まれています。レンタル期間は通常2泊3日から7泊8日程度です。
赤ちゃんの産着同様に、正絹やアンティークなどの高級な訪問着セットは、利用料金が高めの設定となってることが多いです。
訪問着のレンタル料金には、着付けやヘアセットの料金が含まれていないこともあるので、別途料金がかかることを考慮しておく必要があります。
着付け料金は5,000円~10,000円程度、ヘアセット料金は10,000円前後が相場です。予算に合わせて選択しましょう。
以上のことから、お宮参りの着物レンタルは、赤ちゃんの産着とお母さまの訪問着を合わせると、基本的なセットで15,000円~40,000円程度、高級なセットで40,000円~130,000円程が相場となります。
レンタルショップやプランによって料金は異なるので、複数のショップを比較検討することをおすすめします。
お宮参りの着物の種類と選び方
お宮参りの着物には、お母さまが着る着物と、赤ちゃんを抱っこしたお母さまに掛ける産着の2種類があります。それぞれの着物の種類や特徴を理解することで、お宮参りにふさわしい着物を選ぶことができます。
それでは、産着とお母さまの着物の選び方についてみていきましょう。
赤ちゃんの産着の選び方
お宮参りで赤ちゃんが着る産着(掛け着物)は、男の子と女の子で異なります。それぞれの特徴や選び方について説明します。
【男女別の産着選び】
- 男の子の掛け着物の選び方:男の子の掛け着物は、黒や紺などの濃い色が人気です。柄は、鷹や兜、龍などの勇ましいものがおすすめ。
- 女の子の掛け着物の選び方:赤やピンクなど明るい色が好まれます。古典柄や花柄など、華やかな柄を選びましょう。
また、季節に合った素材を選びも大切です。夏は薄手の絽や紗、冬は厚手の羽二重や縮緬がおすすめです。
産着は赤ちゃんを抱っこしたお母さまに掛ける着物です。サイズは赤ちゃんの体型とお母さまの体型に合ったサイズを選びましょう。
お母さまの着物の種類と選び方
お宮参りでお母さまが着る着物は、以下の3種類が一般的です。
- 訪問着(ほうもんぎ):結婚式や披露宴など、主にフォーマルな場面で着用する正装の着物です。
- 色無地(いろむじ):訪問着よりもカジュアルな着物ですが、紋を入れることで準礼装となり、フォーマルな場でも重宝します。お宮参りや七五三など、お子さまの行事に適しています。
- 付け下げ(つけさげ):色無地よりもカジュアルな着物ですが、小紋(小紋)ほどカジュアルではありません。お宮参りや七五三などの行事でも好んで着用されます。
お母さまの着物を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 自分の体型に合ったサイズを選ぶ
- 赤ちゃんの産着と色を合わせる
- 季節に合った素材を選ぶ(夏は絽や紗、冬は羽織を合わせるなど)
- 小物(帯、帯揚げ、帯締め、草履など)とのコーディネートを考える
お宮参りの着物選びは、赤ちゃんとお母さまの着物のバランスを考えることが大切です。レンタルショップのスタッフに相談しながら、自分らしい着物を選びましょう。
ここで、ゆめやで取り扱っている訪問着のレンタルセットから、お宮参りにもぴったりの、「青磁色グラデーション辻が花の訪問着」をご紹介します。
こちらは、久保田一竹作、辻が花の訪問着です。
金糸が織り込まれた白生地に、絞っては染め、絞っては染めの、手間の掛かる手仕事が繰り返され、見事なグラデーションに。
さりげなく小花が浮かび上がっています。帯も辻が花の帯で揃えました。ブルーとグレーの2色からお選びいただけます。
どんなお席でお召しになっても、人目を引く着物と帯です。
着物の着付けとお宮参りの準備
お宮参りの着物の着付けは、着物初心者の方にとっては少し難しく感じるかもしれません。しかし、事前の準備と練習を怠らなければ、当日はスムーズに着付けができるはずです。
ここでは、お宮参りの着物の着付け方法と、前日から当日にかけての準備について詳しく説明します。
お母さまの訪問着の着付け
訪問着を自分で着付ける際の流れを以下でご紹介します。
- 足袋と肌着の着用:着物を着た後に足袋を履くのは難しいことが多いので、まずは足袋を履きましょう。続いて、肌襦袢や裾除けなどの肌着を着用します。これらの肌着は肌に直接触れるものなので、肌触りが良く汗を吸収しやすい素材を選ぶことが重要です。肌着は着物のシルエットを美しく見せるためにも必要です。
- 体型の補正:必ずしも必要ではありませんが、タオルなどを腰に巻き付け、体型を補正します。着物を着る際は、あえて「寸胴」の体型にすることで、着崩れを防止します。
- 長襦袢の着用:長襦袢は着物と肌着の間に着用する着物のことで、肌襦袢と同じように、主に肌と着物が直接触れることを防ぐ目的があります。長襦袢には色や柄が付いているものもあり、袖口や振りからチラリと見せることによって、おしゃれ感をアップさせることができます。
- 着物の着用:長襦袢を着たら、いよいよ着物を着用します。着物を広げ、背中心に合わせて体に巻き付けます。まず右側を体に沿わせ、その上から左側を重ねます。左衿が上に来るようにすることがポイントです。続けて、着物の前合わせがきれいになるように調整し、腰紐を使って仮留めします。このとき、着物が開かないようにしっかりと固定します。さらに、衿元を整えましょう。女性の場合、首筋が美しく見えるように衿を拳一つ分くらい後ろに引くのが一般的です。
- 帯の締め方:帯を着物の腰部分に巻きつけ、一度しっかりと結びます。その後、帯を美しく整え、帯結び(お太鼓結びなど)をします。帯締めを使用して帯がずれないように固定し、全体のバランスを整えます。
- 最終的な調整:着物と帯の位置を最終的に調整し、全体のシルエットが美しく見えるようにします。衿元や袖の長さなど、細部にわたってチェックし、必要に応じて微調整を行います。
以上の流れを押さえて、着付けしてみてください。自分で着付けるのが不安という場合は、レンタルショップに在籍しているプロの着付け師に頼むのもおすすめです。
プロの着付け師であれば、一日中着崩れしない、美しい着姿を保つことが可能です。
ここで、ゆめやで取り扱っている訪問着のレンタルセットから、「淡いピンクベージュに菊、牡丹、菖蒲が咲く訪問着」をご紹介します。
こちらは、現代物の手描き友禅の訪問着です。まだ新品です。
梅、桐、竹などの草花紋様が織り出された正絹の淡いピンクベージュの地に、菊、牡丹、菖蒲などが咲き、背中から肩にかけては桜が描かれています。
帯は、デフォルメされた桜が地紋様と手刺繍で織り出されたピンクの袋帯を二重太鼓に結びました。
帯揚げ、帯締めは着物に馴染む若葉の色にして、帯留め、帯締めの中心のライン、重ね衿に、ポイントとなるオレンジを配しています。
産着の着付け方法
お宮参りの産着の着付けは、以下の手順で行います。
- 赤ちゃんに下着を着せる
- 襦袢を着せる
- 産着を羽織る
- 帽子とよだれかけを付ける
まず、赤ちゃんに下着を着せます。次に、襦袢を着せますが、この時、襦袢の紐を袖の中に通しておくと、後の手順がスムーズになります。
続いて、産着を羽織ります。産着の紐も同様に袖の中に通しておきましょう。最後に、帽子とよだれかけを付けて完成です。
着付けの際は、赤ちゃんが苦しくないように、衿元や袖口を調整することが大切です。また、産着や襦袢のシワを伸ばしながら着せることで、きれいに仕上がります。
お宮参り前日から当日の準備
お宮参り当日は、慌てずに準備ができるよう、前日までにできることは済ませておきましょう。
- 訪問着や産着や襦袢のシワを伸ばす
- 産着と襦袢の紐を袖に通す
- 小物の準備をする
- 着付けの練習をする
前日までに、産着や襦袢をハンガーに吊るしてシワを伸ばしておきます。また、産着と襦袢の紐を袖に通しておくことで、当日の着付けがスムーズになります。
帽子やよだれかけ、お守り袋などの小物も、前日までに準備しておきましょう。
着付けの練習は、本番前に一度はしておくことをおすすめします。練習することで、当日の手順を確認でき、スムーズに着付けができます。
当日は、赤ちゃんのご機嫌に合わせて、ゆっくりと着付けを進めましょう。慌てずに、一つ一つの手順を丁寧に行うことが大切です。お宮参りの着物の着付けは、事前の準備と練習があれば、当日は問題なくできるはずです。
赤ちゃんの健やかな成長を願いながら、心を込めて着付けをしてあげましょう。
まとめ
この記事では、お宮参りの着物に関するさまざまな内容を扱いました。
お宮参りの着物をレンタルすれば、購入に比べて費用を抑えられ、手間も省けるなど、多くのメリットがあります。
一方で、サイズ選びやレンタル期間など、注意すべき点もあるので、しっかりと理解した上で利用することが大切です。
お宮参りの産着は、赤ちゃんの性別や季節などを考慮して選んであげてください。お母さまの着物も赤ちゃんの産着とのバランスを考えつつ、個性光るコーディネートを目指していただければと思います。
この記事で紹介した内容を参考に、皆さんのニーズに合ったレンタルショップと着物を選び、お宮参りに活用してみてください。
赤ちゃんの健やかな成長を願いながら、家族みんなですてきなお宮参りの思い出を作りましょう。
〈参考記事〉
https://www.happilyphoto.jp/column/656993/
https://sakuto.jp/kimono-column/ubugi-choice-photo/
https://www.studio-alice.co.jp/shortcut/omiyamairi/column/detail03.html
https://www.studio-alice.co.jp/shortcut/omiyamairi/column/detail06.html
https://www.yumeyakimono.jp/news/8963
https://www.studio-alice.co.jp/shortcut/omiyamairi/column/detail07.html
https://www.studio-alice.co.jp/shortcut/omiyamairi/column/detail18.html
https://kashikimono.com/content/ubugirental
https://www.studio-mario.jp/event/omiya/article/039/