ゆめやの婚礼:仏前式・いろはの「い」〜仏前式ってなに?
新婦が色打掛・引き振袖・本振袖になさる場合は、新郎は黒やほかの色の五つ紋付き羽織袴になさることが多いようです。髪には角隠しを着けるほか、お衣装に合ったヘアスタイルにしていただけます。
衣装を着けたところで、お式のシミュレーションです。
1.参列者入堂
両親・親族・来賓の順で入堂します。お堂の中には荘厳な雅楽が流れています。本尊に向かって右側に新郎の親族、左側に新婦の親族が着席します。
2.新郎新婦入堂
新郎が媒酌人に付き添われて入堂します。新婦が媒酌人夫人に付き添われて入堂します。新郎新婦が中央で出会い、正面の本尊の前に進みます。
3.僧侶入堂
僧侶が入堂します。
4.敬白文朗読
僧侶が本尊前にある礼盤に上がり、仏様とご先祖様に結婚式を行うことを報告する敬白文を朗読します。僧侶が敬白文を朗読する間は、新郎新婦は頭を垂れ、参列者は起立して聞きます。
5.念珠授与
媒酌人の案内により、新郎新婦が僧侶の前に着席します。僧侶が仏前に供えてある念珠を新郎新婦に授与します。白い念珠が新郎へ、赤い念珠が新婦へ授けられ、新郎新婦は念珠を受け取り合掌します。
6.司婚の辞
新郎新婦が夫婦の契りを交わし、僧侶が参列者に婚儀の成立を宣言します。その後、媒酌人が新郎新婦のために誓詞を朗読します。
7.焼香
新郎・新婦の順で、左手に念珠をかけたまま右手で焼香して合掌します。
8.誓杯
新郎新婦に続いて、参列者全員が親族固めの杯を交わします。
9.法話
僧侶から新郎新婦へ祝いの祈りが捧げられます。
10.退堂
一同が起立して合掌。僧侶・新郎新婦・媒酌人・両親・親族の順に退堂します。
見慣れない式次第がありましたでしょうか。
ほかの宗派の結婚式で「指輪の交換」にあたるものとして、仏前式では「念珠の授与」があります。伝統を重んじる仏前式ですから念珠の交換は必ずありますが、もしも指輪の交換を式に組み込んでほしいという希望がある場合は、事前にお寺にご相談なさってください。柔軟に対応してくださるお寺も増えてきているようです。