着物レンタル唐草に鳳凰と鶴の五つ紋付黒引き振袖【fuh96】

ものすごいのですよ、刺繍の量が。大胆なデザインに負けない、この刺繍の量といったらありません。

黒い正絹地に大きな唐草模様が描かれています。そこに、鳳凰・鶴・たくさんの花ですね。すべてに手刺繍がほどこされています。金駒刺繍もものすごく多いですよ。

菊の花びらが手刺繍、花芯がグルグルと金駒刺繍。葉っぱの手刺繍もありますね。鳳凰もすばらしいですよ。くちばしも、とさかも、目も、すべて手刺繍です。やさしい目をしていますね。職人さんの気性もおだやかだったのでしょうね。

袖にも手抜きはありません。びっしりと手刺繍や金駒刺繍で埋め尽くされています。あまりに刺繍が多いので、ちょっと重たいでしょうね。でも、花嫁さんはバタバタせずにしっとりと動くものですので、重たいのは好都合かもしれませんよ。

正絹地は表も裏もきれいなまま残っていたのですが、刺繍の部分にはほつれが見られます。相当な年数が経っていますのでね、これは仕方のないことです。

ほつれたところは、もとの糸を使って補修することもありますし、同じ色の糸を探してきて補修することもあります。

職人さんの芸術品を壊さないように、慎重に針を入れていくのですよ。今、頑張って補修をしていますので、完成を楽しみにお待ちくださいね。

帯は、着物コレクターの池田重子先生のコレクションの中から、ベージュ色に鳳凰が織り出された丸帯を結びました。

どちらも負けていませんね。この振袖には、この丸帯しかありません。どちらも圧倒的ですが、しっかりと組み合わさっています。

この組み合わせを着る花嫁さん、カッコイイでしょうね。
「黒引き振袖とは～歴史と婚礼に選ばれた理由」