緋色に菊の花薫る振袖【fui06】

念願のきものが手に入りました。2004年に京都で開催の「日本のおしゃれ展・池田重子コレクション」で披露された、大正時代のアンティークきもの「菊の花薫る訪問着」の復刻版の振袖です。池田先生はもうお亡くなりになりましたが、復刻版の振袖がどうしても欲しくて、何とか手に入れたいと頑張りました。

緋色地をベースに、白菊、乱菊、小菊があしらわれています。袖口から袂にかけてと、袖の振りから脇にかけてのつながり、前身頃（まえみごろ）の衽（おくみ）の部分など、縦のラインに添ってあしらわれた花々は、デザイン性が高く、花柄のきものの域をはるかに超えています。

池田先生のコーディネートを見習い、菊のきものに菊の帯を合わせてみました。帯留めも、池田先生と同じ、柴山細工の菊の帯留めです。たいへん明るく、元気で可愛らしい組み合わせになりました。

丈も裄もたっぷりとあります。まだ仕立てたばかりです。「池」という落款も付いており、誇らしい気持ちになります。成人式、卒業式など、人生の節目にどうぞお召しになってください。