松の木に鶴が舞い降りる五つ紋付黒振袖【fuk67】

いかにも婚礼にふさわしい絵柄ですね。海の近くのお庭にそびえる大きな松の木に、鶴が舞い降りる様子が描かれています。松の木は男性、鶴は女性を表しているといいますから、立派なお婿さんの家にお嫁さんが来るという図ですね。おめでたい絵柄です。

８０～９０年ほど前のきものなので、金泥、銀泥はやはり傷んできます。松の木の大きな金泥は特に注意が必要です。パリッと割れたりしますからね。ゆめやで補修を続けながら、大切に貸し出しをしていきたいと思っています。

裾にはたっぷりとふきが入っています。裾回しには、きものを２枚着ているかのように見せるための赤い比翼を付けました。お引き摺りでも、おはしょりを出すにしても、婚礼衣装には比翼が大切ですからね。白い比翼でも、赤い比翼でも、どうぞゆめやにご相談ください。

白地に鶴が舞う丸帯に、紅白の花嫁小物でまとめました。淡い色で手刺繍された筥迫も、松竹梅が彫られた末広も、本紋が織り出された赤い丸ぐけ帯締めも、こだわりの小物ばかりです。

家紋は橘枝丸の五つ紋です。橘の家紋は、橘家、藤原家、井伊家など歴史上の有名なお家柄に多い家紋ですが、橘枝丸は、橘の家紋を女紋に描き換えたものだという説があります。有名なお家のお嬢さまの振袖だったのかもしれませんね。

身丈が１６５cm、袖丈が１００cmですので、身長が１６０～１７０cmほどの方にお召しいただけます。婚礼衣装にどうぞご検討ください。