マラカイトグリーンに花薬玉と扇の小振袖【hak60】

いい色ですね。マラカイトグリーンから、裾のからし色に向けてのぼかしが珍しい色合わせのアンティーク小振袖です。訪問着にも分類されますが、身丈が短く、袖丈がやや長いので、袴と合わせると素敵ですね。小柄な方やお子さまは、訪問着としてお召しいただけるサイズです。

描かれたのは花薬玉に、檜扇に、毬ですね。縁取りには金駒刺繍、牡丹の花びらはふんわりと手刺繍されています。かわいらしいですね。地に織り出された桜の花も素敵です。漆の糸ですよ。凝った作りですね。

生地への織り込みだとか、手刺繍、金駒刺繍があると、きものがぐっと豪華になりますね。平たい布に立体感が出るというのが良いのでしょう。

金駒刺繍は、細い絹糸を何本も合わせて縒りをかけて太い糸にし、さらに金糸で巻いた、たいへん太い糸を使います。絵柄の縁取りや芯など、ここぞと思う場所に這わせて、別の細い絹糸で留めていくのですが、太い１本だけではなく、２本も３本も並べて這わせたりもするのですよ。それはそれは手間暇のかかる作業ですが、仕上がりの豪華さは逸品です。

長襦袢は赤い絞りでご用意しました。袖丈はきものと合わせています。小柄な方は訪問着に、普通サイズの方は袴と合わせて卒業式におすすめのアンティーク小振袖です。小学校の卒業式のお子さまにも似合いそうですよ。