なんとこの色留袖は、「大彦と龍村の組み合わせ、五つ紋付き黒留袖」と同じデザインなのですよ。家紋が違いますので別の方が注文なさったのでしょうが、同じ大彦の同じデザインです。色や刺繍でここまで違う作品になるのですね。驚きです。さらに、この２枚がゆめやにたどり着いたことにも驚きですね。感謝感謝。

正絹の薄いグレー地に、黒留袖と同じデザインの牡丹です。こちらも比翼が付いていまして、紋は三つ巴です。縮緬地にぼかし染めと手刺繍ですね。ほれぼれしてしまうほどの美しさですよ。大羊居の銘も入っています。

たいへん密になった手刺繍ですよ。こんな刺繍ができるなんて、長い間修行を重ねたのでしょうね。お値段も高いでしょうし、今からではもう作れないかもしれない留袖です。

帯はこちらも龍村を合わせました。扇と鶴と松が織り出された龍村の丸帯です。

丸帯を引き抜きに結ぶのは大仕事なのですよ。ですので、ゆめやで着付ける際には、胴に巻く部分を一重にします。一重でも十分な厚みになります。残った部分は後ろで二重太鼓ですね。アンティークの短い帯でもゆったりと二重太鼓にできますよ。

大彦と龍村、松に鶴に牡丹。集大成ですね。自信満々でおすすめできるコーディネートです。

きものは、身丈が１５７cm、袖丈が６５cmほどですので、標準的な体形の方にお召しいただけます。

お母さまは黒留袖、花嫁さんのお姉さまがこの色振袖でいかがでしょう。なんだかワクワクしますね。