マゼンダからグレーのぼかしに鶴が羽ばたく色打掛一式【utk12】

いったいどうやって織ったのでしょうかね。地色も絵柄もすべて織りなのですよ。３０年ほどは経っている打掛だと思いますが、もうその頃にはコンピューターに図案を読み込んで機械で織っていたのでしょうかね。

ずいぶん手間が掛かったと思いますよ。すべてが同じ方向に織るわけではありませんからね。あっちに飛んだり、こっちに飛んだり、羽を広げたり、閉じたり。鶴の目玉まで織りなのですよ。本当に、どうやって織ったのでしょうね。

糸は何色使ってあるのでしょうか。ショッキングピンク・マゼンダ・紫・白・黒・グレー・金・赤・オレンジ・黄・緑。ざっと数えてもこれだけありますから、じっくり見ると、もっと色数が多いのでしょうね。

織り方はよくわかりませんが、仕上がりは極上ですよ。

地色はグレーからピンクへのグラデーションですね。空と太陽、咲き誇る花々、羽ばたく無数の鶴、おめでたい絵柄ですね。

鶴にはいろいろな意味がありまして。長寿はご存じですね。神様に届く声を持っているとも言われています。夫婦円満という意味もありますね。おめでたい意味ばかりですので、女の子のきものに好んで描かれる絵柄です。

鶴は花嫁さんを表しているとも言われますので、もちろん結婚式にもふさわしい絵柄ですよ。こんなに華やかな打掛を着てお嫁に行けるなんて、ほんとうに幸せでしょうね。