
振袖の帯結びの種類や簡単な手順、小物でのアレンジを着物の専門家が解説
振袖は、晴れの日の装いとして長い歴史を持ち、女性の着物としても特別な存在になっています。特に成人式においては、20歳を迎える女性が華やかな振袖を身にまとい、新たな門出を祝う風習があります。
そんな美しい振袖姿を引き立てるのが、今回の記事で注目する帯の結び方です。帯の結び方は着物の印象を大きく左右し、振袖の魅力を最大限に引き出してくれます。着物の帯には「お太鼓」や「文庫結び」などさまざまな結び方があり、それぞれが異なる雰囲気と印象を作り出します。振袖を着る際には、着る人と振袖のイメージに合わせて帯の結び方を選ぶことがコーディネートの要となります。
振袖と帯の結び方は、日本の文化や伝統として継承されているものです。振袖は、江戸時代に小袖と呼ばれる着物の袖丈が長くなって生まれたものです。時代を経て、現代のような豪華で華やかな振袖へと進化していきました。帯の結び方もやはり江戸時代に発達し、二十余種の結び方が発明されたといわれています。長く続いた徳川の天下泰平の世に、武家文化に触発された町人階層が、花魁や歌舞伎の流行などの影響を受けて生み出した文化でした。
「成人式におすすめの帯の結び方は?」
「初心者でもできる帯の結び方の手順は?」
「振袖に合う個性的な帯のアレンジは?」
「体型に合わせた帯の結び方は?」
この記事では振袖の帯の結び方を中心に、基本的な知識から応用テクニックまで幅広くご紹介します。初心者の方でも理解しやすいように、帯についての基本知識から、成人式におすすめの結び方、帯の種類や柄や素材、具体的な帯結びの手順、自分でできる簡単な帯の結び方まで、詳しく解説していきます。
小物を使ったスタイルアレンジや体型に合わせた帯の結び方などについても触れていますので、トータルな着こなしの参考にしていただければと思います。ぜひ最後までお読みいただき、振袖を着る時のための準備としてお役立てください。
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帯結びの手順
それではいよいよ、実際に帯を結ぶ手順を見ていきましょう。今回は、上でもご紹介した立て矢結びの基本手順を説明します。
- 手先の長さを決めて肩にかけておく。柄止まりを左脇に合わせて帯を2周させる。
- 結び目を細く締められるようにたれ先を三角に折り上げる。
- 手先を3つ折りにして、手先が上にくるように結ぶ。
- たれを広げたのち折りたたんで、羽根の大きさを決める。上羽根の先端は左肩から約5cm外側、下羽根の先端はおはしょりの下線が目安。
- たれ先を内側に折り込み、帯枕代わりのタオルなどを羽根の中に入れる。
- タオルを軸に羽根のバランスを取り、紐やゴムで縛って固定する。
- 帯揚げを結び、肩にかけておいた手先を垂らして羽根の中心に巻く。余った部分は帯の中に入れ込む。
- 羽根の下部分の手先に帯締めを通して前で結び、形を整えて完成。
これまでもお伝えしたように、帯の結び方は着物姿の大きなアクセントとなります。特に成人式では華やかで格式のある帯結びが求められるものです。帯を結ぶ際は鏡を見ながら全体のバランスを確認し、細部にまで気を配ることが大切です。帯結びには慣れが必要なため、成人式当日までに何度か練習を重ねるとよいでしょう。
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流行の帯結びスタイル
昨今の帯結びのトレンドとしては、どのようなものがあるのでしょうか。近年流行のスタイルには、以下のようなことがいえるようです。
- 立て矢結び:帯の結び目が縦方向に長くなるように結ぶ立て矢系は、個性的でモダンな雰囲気を演出できる点が人気の理由のようです。特にシンプルな振袖に合わせると帯結びが際立つスタイルです。
- 花結びのアレンジ:花結びはその名のとおり花のような形を作る結び方ですが、結び目の大きさや形を変えて、より華やかで個性的なスタイルに進化させています。色鮮やかな帯で結ぶと、振袖が一層映えます。
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上が立て矢結び系、下が花結び系です。ゆめやでも流行の帯結びをご提案しますので、振袖をご用命の際はお気軽にお申し付けください。
体型に合わせた帯の結び方
振袖姿を完成させるにあたり、ご自身の体型に合った帯の結び方を選ぶことも、より美しくバランスの取れたスタイルを実現するためのポイントになります。
- 背が高い・低い方のための帯結び
- 体型を美しく魅せる結び方
上記2つの内容について見ていきましょう。
背が高い・低い方のための帯結び
背が高い方、もしくは背が低い方の帯結びには以下のようなポイントがあります。
- 背が高い方のための帯結び:背が高い方は、帯の結び目を大きくしてボリュームを出すことで全体のバランスを取ることができます。お太鼓結びや立て矢結びなど、大きめの結び目が特徴的なスタイルがおすすめです。また帯を少し低めの位置で結ぶことで、全体のプロポーションを整えることが可能です。
- 背が低い方のための帯結び:背が低い方は反対に帯の結び目を小さめにすることで、すっきりとした印象になります。文庫結びやふくら雀結びなど、コンパクトで繊細な結び目が特徴のスタイルが適しています。帯の位置も少し高めにすることで、脚長効果も期待できます。
体型を美しく魅せる結び方
帯の結び方によっては、体型を美しく見せる効果もあります。以下のポイントを押さえて、ご自身の体型に合った帯結びを選びましょう。
- バランスを意識する:帯の結び目の大きさや位置によって全体のバランスが変わります。自分の体型を客観的に見て、帯結びの重心をどのように置けばバランス良く見えるかを考えましょう。
- 帯の幅と長さを活用する:帯の幅が広いとよりフォーマルな印象になりますが、体型によっては圧迫感を与えることもあります。帯の幅や長さを調整して、体型に合わせたスタイリングを心がけましょう。
- 小物の使用で調整する:帯締めや帯揚げの使い方によって帯結びの印象を調整することもできます。例えば帯締めに華やかなものを選ぶと、帯結びは柔らかい雰囲気に。
ご自身の体型をしっかりと見極めて、それに合う帯の結び方をマスターしましょう。それによって振袖姿をより美しく見せることができるはずです。
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振袖とは:その魅力と特徴
振袖は日本の伝統衣装で、成人式や結婚式などのフォーマルな場で用いられる未婚女性の第一礼装と位置付けられています。特に成人式には、新たな大人としてのスタートを祝う意味を込めて、華やかな振袖が選ばれます。その名のとおり「振る」ほど長い「袖」が特徴的で、長く美しい袖が若々しさと華やかさを象徴します。
振袖の魅力は、その豊富な色彩と柄にあります。伝統的な古典柄から現代的なデザインまで幅広く、着る人の個性やセンスを映し出す要素が豊富に含まれています。色に関しても、赤やピンクなどの明るい色から紫や黒などの落ち着いた色まで多様な選択肢があります。柄の配置や大きさも振袖の特徴であり、豪華なものからシンプルなものまで、場の雰囲気や個人の好みに合わせて選ぶことができます。
ゆめやでも、アンティークの振袖を種類豊富にご用意しています。成人式前撮りプランなどもございますので、大切な1日にぜひお役立てください。
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基本的な帯の結び方
一生に一度の成人式。そんな晴れの日に着用する振袖は、帯の結び方一つで全体の印象が大きく左右されます。
そんな成人式の振袖に合う結び方を説明する前に、まずは着物における基本的な帯の結び方からご紹介しておきましょう。
お太鼓系
未婚か既婚かを問わず着物において最も広く用いられている帯の結び方です。背中に出る四角い面(お太鼓)が二重になっているものを二重太鼓結び、一重のものを一重太鼓結びと呼びます。丸帯や袋帯では二重太鼓を、名古屋帯では一重太鼓を結ぶのが通例で、より格式の高い二重太鼓は留袖や色留袖に用いられます。
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上の写真がお太鼓結び(二重太鼓)です。
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文庫系
江戸時代から続く伝統的な帯の結び方で、こちらも半幅帯なら浴衣、袋帯なら花嫁衣装の掛下など、帯を替えることでさまざまな和装に用いられています。「手文庫」という本や手紙を入れておく箱の形がその由来で、凛とした清楚な印象を与えます。アレンジも豊富に存在する結び方となっています。
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上は名古屋帯で結んだ文庫結びです。
立て矢系
江戸時代に女中が結んでいた、蝶々結びを左肩から右下へ斜めに向けたような結び方です。立体感とボリュームがあり、豪華な印象を演出できます。
成人式におすすめの結び方
ここからは、成人式の振袖におすすめの帯結びをご紹介します。
蝶文庫結び
先ほどの文庫結びをアレンジして、よりかわいらしい印象を与えるのが蝶文庫結びです。文庫の上に施されたリボンのような形がキュートで、背の高い人が低く見せたい場合にもおすすめの結び方です。
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上の写真が蝶文庫結びの例です。
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ふくら雀結び
立体的で複雑な形が特徴の結び方で、ふっくらと膨らんだフォルムが愛らしさと清楚さを演出してくれます。「福来雀」や「福良雀」とも書き、縁起の良さを背負うことから成人式や結納の場などでも好まれる結び方です。
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上がふくら雀結び系です。
成人式においてマナー違反となる結び方についても解説しておきましょう。例えば先に紹介した一重太鼓結びは、カジュアルな結び方のためフォーマルな成人式には向かないとされています。角出し結びやその派生系とされる銀座結びも、小紋や紬などの普段着向きの結び方なので成人式の振袖に合わせる帯結びには適していません。
振袖に合わせる帯の結び方は、振袖自体やご自身の個性に合ったものを選ぶことも大切です。自分の体型や振袖のデザインに合う結び方を選ぶことで、全体の印象がより一層引き立ちます。また、帯の結び方は振袖だけでなく帯締めや帯揚げとの組み合わせも考慮することが大切です。色や柄が振袖と調和し、統一感のあるコーディネートを心がけましょう。
小物を使ってスタイルをアレンジ
続いては、和装小物を使って帯の印象をアレンジする方法をご紹介します。
- 色のコントラストを活かす:振袖や帯と異なる色を帯揚げや帯締めに取り入れることで、コントラストを生み出し、スタイルに深みを加えることができます。例えば深い赤の振袖に淡いピンクの帯揚げや帯締めを合わせると、優雅さと柔らかさを演出できます。
- 柄や素材で遊ぶ:帯揚げや帯締めの柄や素材を変えることで、異なるテクスチャーとパターンを楽しめます。例えばシンプルな帯に繊細な柄の帯揚げを合わせて、繊細な印象をプラス。
- 結び方の工夫:帯揚げや帯締めの結び方を変えてみるのも、また違った印象を作り出すための方法になります。二重に結ぶ、斜めに結ぶなど、少しの工夫で全体のスタイルに変化を加えることが可能です。
このように和装小物の選び方や使い方次第で、振袖姿の印象は大きく変わります。写真でも見ていきましょう。
こちらはモノトーン調の取り合わせに、赤色の大きな絞り地の帯揚げを合わせたメリハリの効いたコーディネートです。落ち着いた配色に鮮やかな赤が映え、装いに華やぎを添えています。
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この写真では帯締めをお花のようにアレンジしてワンポイントに。帯揚げと帯締めの色を統一し、全体のまとまりを重視しています。
上はアクセサリー感覚で使える、飾り付きの華やかな帯締めを用いています。帯揚げはシンプルな絞りとし、上品な装いを大切にしています。
このように、和装小物の中でも特に帯揚げや帯締めは、帯周りの完成度を高めるための重要な要素といえるかもしれません。こうした小物を上手に使うことで、成人式の振袖姿をさらに特別なものにすることができるはずです。
ゆめやの商品ページでも、着物のプロの目線で小物をチョイスした振袖のコーディネートを多数見ていただくことが可能です。ぜひ着こなしの参考にされてください。
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自分でできる簡単な帯の結び方
着物初心者でも簡単にチャレンジできる帯の結び方と、実践で役立つコツやアドバイスをご紹介します。難解なイメージのある振袖の帯結びですが、ご自分で挑戦してみることで、着物と帯の魅力をより深く感じる機会にもなることでしょう。
初心者向けの簡単な帯結び
扱いやすい半幅帯やシンプルな一重太鼓結びを導入できればよいのですが、これまでにも話してきたとおり未婚女性の第一礼装である振袖には帯の種類や結び方にルールがあります。
振袖帯にも使える帯結びの中で初心者でも比較的挑戦しやすいものとしては、見た目にも美しいリボン結びなどが挙げられます。コンパクトでありつつガーリーさやかわいらしさも演出できる優秀な結び方です。
ゆめやの振袖前撮りプランには前撮り用振袖のみレンタルのプランもあり、そちらにも帯や小物は含まれていますので、ご自身で帯結びを行いたい際にはぜひご活用ください。
実践で役立つコツとアドバイス
ご自身で帯を結ぶ際の、実践的なコツを以下にご紹介します。
- 正しい位置で結ぶ:帯は腰の少し上、おへその下あたりに位置させるのが一般的です。位置が高すぎるとバランスが悪くなりますので、鏡で全体のバランスを確認しながら結びましょう。
- 帯の締め具合:帯はきつすぎず、緩すぎずがポイントです。緩すぎると着崩れますし、きつすぎると変に突っ張って着崩れたり、着用している間も不快感が出てしまいますので、快適に過ごせる程度の締め具合を心がけましょう。
- 帯締めと帯揚げの活用:帯締めや帯揚げを上手に使うことで、帯結びの印象を大きく変えることができます。色や柄を振袖や帯と合わせて選び、全体の調和を図りましょう。
- 練習を重ねる:帯結びは練習を重ねることで上達します。振袖の着用前に何度か練習をして、当日スムーズに結べるように準備しておきましょう。
初心者でも簡単にできる結び方から始めて、徐々に複雑なスタイルに挑戦してみるのもよいでしょう。ご自分で結ぶことの楽しさと、成し遂げたときの達成感もぜひ味わってみてくださいね。
帯結びの前に確認すべきこと
帯の結び方をいくつか見てきたところで、さっそく実施に帯結びに入ろうとお思いかもしれませんが、その前に確認しておきたい点があります。
- 帯の種類
- 帯の柄
- 帯の長さ
- 帯の素材
- 帯締めと帯揚げ
以下のような内容について、1つずつ押さえておきましょう。
帯の種類
振袖に合う、さらには礼装である振袖を着用するようなかしこまった場面に合う適切な帯を選びましょう。
フォーマルシーンに合う帯としては、最も格式のある丸帯やそれに次いで格の高い袋帯がおすすめです。反対に名古屋帯や半幅帯はカジュアルすぎるため振袖の帯には向きません。
帯の種類 | 振袖への用途 | 特徴 |
丸帯 | ⚪︎ | 硬く締めにくい |
袋帯 | ⚪︎ | 軽く柔らかい |
名古屋帯 | × | 袋帯より簡単 |
半幅帯 | × | 普段着に合わせる |
ゆめやの振袖レンタルでは、着物に熟練したスタッフが振袖ごとにぴったりの丸帯や袋帯をコーディネートしてお渡ししています。商品ページの写真もぜひご覧ください。
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帯の柄
帯の色や柄は、振袖とのコーディネートを考慮して選ぶようにしてください。例えば地色がメインの比較的シンプルな振袖には、豪華で大胆な柄を合わせるとコントラストの対比でインパクトを持たせることができます。
- 全通柄(ぜんつうがら):帯の端から端まで全体に柄が入っている
- 六通柄(ろくつうがら):帯の6割ほどに柄が入り、帯結びで隠れる部分だけ無地
- お太鼓柄:太鼓やお腹部分、たれにだけ柄が入るお太鼓結び向きの帯
また帯は柄の入り方によって以上のように分類でき、結び方にもよりますが振袖においては全通柄や六通柄を選ぶことが多くなっています。見えない部分に柄が施されていないぶん、六通柄の方が全通柄よりも軽量で安価になる傾向もあります。
帯の長さ
「帯の種類」の項目の表で分類した帯は、帯自体の長さにもそれぞれ違いがあります。ここでは振袖に用いられる丸帯と袋帯の2種類について、帯の長さと幅を以下にまとめました。
帯の種類 | 帯の幅 | 帯の長さ |
丸帯 | 約68cm(仕立て後は約31cm) | 4m〜4m50cm前後 |
袋帯 | 約31cm | 4m20cm〜4m70cm前後 |
長さとしては上記のように丸帯の方が袋帯よりも若干短めである一方、表地を折って端を縫うという丸帯の製法上、重量は丸帯の方が格段に重くできています。
その重厚感からふくら雀結びや立て矢系の結びではボリューム感を演出できますが、その重量が仇となり、長い時間動いて回る成人式などでは近年敬遠されつつあるのが実情です。
帯の素材
帯の種類や結び方のほか、素材によっても格の高低が分かれます。振袖などの着物全般にもいえることですが、最も格が高いとされるのは正絹で織られた帯です。実際に成人式などのフォーマルな場面で用いられるのもほとんどが絹を素材とする帯になっています。
そのほか麻や木綿、ウールなども帯の素材として見られることがあります。
ゆめやの振袖レンタルでも、正絹の丸帯をはじめ成人式などの場にぴったりな帯を多数揃えております。プロの目線で振袖と帯をコーディネートしていますので、大切な1日の晴れ着にぜひご活用ください。
帯締めと帯揚げ
振袖や帯とのコーディネートを考えて選びたい小物に、帯締めと帯揚げがあります。
帯締めは帯が崩れないように締める紐状のアイテムですが、そうした実用的な役割のほか、現代では装いのアクセントとしての役割も担います。帯の中心に据えるため色や素材、結び方などによって着姿の印象を大きく変えることができます。
帯の上部で結ばれる帯揚げも帯自体を固定する役目のほか、帯の上にチラリと見えるように配置されることから、帯締めと同様に振袖の色柄を引き立てるアクセントとして機能します。振袖や帯とのバランスを考えて帯揚げの色を選ぶことで、全体の印象をより華やかに、またはシンプルに見せることが可能です。帯揚げとセットで色の組み合わせを考えるのもよいでしょう。
振袖の帯結びをオーダーするときのポイント3つ
帯の結び方について基本的な手順を上にご紹介したところですが、やはり自前で帯を結ぶのは容易なことではありません。それにも増して、振袖は数ある和装の中でも袖が長い着物です。さらに重量もあるため、振袖を着付けた上で帯結びまで自分の手で行うというのはかなり難しいものです。
よほどのこだわりがなければ、当日の着崩れを防ぐ意味でもプロの着付け師などに帯結びを依頼するのが無難です。オーダーするにあたっては、以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。
- 振袖の用途を伝える
- 振袖の雰囲気に合わせて選択する
- 帯や結び方の画像を見せる
1つずつ見ていきましょう。
振袖の用途を伝える
その振袖をどんな場面で着るのか、自分がどんな行事に出席するのか、そういった用途を伝えておくことで、着付け師も帯の結び方や色の候補を絞ることができるようになります。
例えば成人式にも先ほど述べたような好ましくない結び方があるため、そういったTPOの配慮もしてもらうことができます。
振袖の雰囲気に合わせて選択する
振袖と帯の雰囲気を合わせることも大切です。帯の色や結び方によって印象も大きく変わるため、せっかくの振袖姿が台無しになってしまわないよう、アンバランスになっていないかを着付け師に確認してみるようにしましょう。
帯や結び方の画像を見せる
言葉で説明しても、自分の思い描くイメージは伝わりにくいものです。希望する帯の結び方を写真で見せることで、着付け師も帯結びが進めやすいはず。そこから派生するアレンジ案もいくつか提案してもらえる可能性もあります。
スマートフォンなどで好みの画像や動画を用意しておきましょう。
振袖の定番の結び方のアレンジ方法
先ほどもご紹介したように、帯結びには定番となる結び方が存在します。一方でそれらをアレンジした結び方も生まれており、特に豪華なムードが歓迎される振袖にあって、華やかな雰囲気を演出できるアレンジが数多く考案されています。
帯結びの定番中の定番はお太鼓結びですが、一重太鼓はカジュアルすぎるため振袖にはNGということはお伝えしました。よりフォーマルな二重太鼓も、どちらかといえば留袖や訪問着で締めることが多く、成人式の振袖にはあまり用いられません。振袖に合わせる場合には、より豪華に見えるように華やかなアレンジが必要になります。
そんなアレンジの鍵となるのは、帯の折り方や結び位置です。例えば帯の折り目を斜めにすると、より現代的な雰囲気に。リボンやひだを作れば、若々しくかわいらしい雰囲気になります。
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こちらはお太鼓結びのアレンジの一例です。シンプルなお太鼓結びも、少しアレンジを加えるだけで華やかな印象になっています。
文庫結びもバリエーションは多く、振袖のデザインや理想の装いに合わせた結び方を楽しめます。
ゆめやの振袖のページには多彩な振袖がありますので、それに合う帯結びのアレンジをイメージしてみるのも楽しいかもしれません。ぜひご覧ください。
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今後の振袖帯結びに向けて
成人式はご自身にとって、お呼ばれで参列する結婚式は主役の方にとっての、人生で一度きりの特別な日です。そんな晴れの日に着用する振袖の帯結びにも、ぜひご自分ならではのスタイルを見つけてください。大切な1日を華やかに彩れるようにしましょう。
帯結びの技術はほかの着物にも応用できるため、着物を楽しむ上での幅も広がります。まずは今回ご紹介した内容を参考に自分らしい振袖の着姿を完成させて、思い出をより美しく特別なものにしてくださいね。
ゆめやではそのお力添えになれるようなアンティークの振袖を多数取り揃えています。良き日の晴れ着のご用意をサポートすることができれば幸いです。
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執筆者 ゆめや通信編集部
