入学式に着物を着る人への完全ガイド!選び方から着方まで解説
はじめに
入学式は、お子さまの新たなスタートを祝う大切な日です。この特別な日に、着物を着て式に臨むことは、ただの服装としての選択だけではなく、文化と伝統を身にまとうという、大切な選択といえるでしょう。日本の格式ある行事において、着物は昔から重要な役割を果たしてきました。入学式に着物を選ぶことで、この日の雰囲気をいっそう華やかにし、記憶に残る瞬間を作り出します。
入学式で着物を着る意義と美しさ
お子さまの入学式に着物を着る最大の理由は、その美しさと格式です。洋服とは異なる独特の雰囲気を持ち、着る人をよりいっそう上品に見せます。また、入学式のような、写真に残る特別な日には、日本の伝統を感じられる着物が、特別感をいっそう引き立てます。
入学式で着物を着ることは、ただの服装の選択以上の意味を持ちます。着物は日本の美しさを象徴するものであり、この大切な日に着物を着ることは、お子さまの新たなスタートを祝う素晴らしい方法です。着物を選ぶ際は、色や柄、小物のコーディネートに気を配り、美しい着物姿で入学式に臨みましょう。
入学式に適した着物の種類
着物を選ぶ際は、色や柄はもちろん、着る人の年齢や立場も考慮する必要があります。たとえば、母親が入学式に着る着物としては、上品で落ち着いた色の色無地や、控えめな色合いの付け下げが適しています。これらの種類は、格式高い場にふさわしく、同時に女性の美しさを引き立てます。また、春の入学式には、季節を感じさせる明るい色の着物を選ぶとよいでしょう。
アンティークきものレンタル ゆめや は、大正時代から昭和初期にかけての着物をメインに取り扱うレンタルショップです。上質な絹糸100%の正絹に、職人が手掛けた絵付けや手刺繍が光る逸品ばかりを取り揃えて、お子さまの入学式に華を添えるお母さまの力にならせていただきますよ。
まずは「ゆめやの訪問着」から1着見てみましょう。「淡い杏色に牡丹や菊の春秋紋様の訪問着」は、昭和時代の綸子地に、牡丹や菊の春秋柄が描かれ、花のまわりにぼかしが施してあるアンティーク付下げです。地紋様もぼかしも絵付けも、職人がこだわりぬいた逸品で、ありがたいことに、朝の連続テレビ小説「花子とアン」でも使用されました。華やかな地色と花薬玉が、入学式の1日をパッと明るくする1着です。ちょっと派手すぎるように思われるかもしれませんが、お子さまの晴れの日ですので、どうぞ華やかに装ってご出席ください。
この章では、入学式に適した着物の選び方をより詳しく解説します。
訪問着、付け下げ、色無地の特徴
入学式という特別な日にふさわしい着物を選ぶ際には、特に注意が必要です。格式高い式典には、品位を保ちつつ、上品さを演出する着物が望まれます。
訪問着
訪問着は、入学式を含む公的な場に最適な着物です。華やかでありながらも派手すぎないデザインが特徴です。伝統的な柄やモダンなデザインがあり、幅広い年代の女性に選ばれています。
訪問着の着用は、主役であるお子さまを引き立てつつ、母親自身もすてきに見せることができます。コーディネートには袋帯が合わせられることが多く、格式を感じさせる上品な装いになります。
「ゆめやの訪問着」から「青磁色グラデーション辻が花の訪問着」です。久保田一竹作・辻が花の訪問着です。金糸が織り込まれた白生地を、見事なグラデーションに染め上げ、小花が絞り出されています。帯も辻が花の帯で揃えました。訪問着ですが、絵柄の量が少なく、品格を保ちながらも控えめな印象の着物です。
付け下げ
付け下げは、訪問着よりもややカジュアルですが、入学式に着用するには十分な格式があります。落ち着いた色合いに細やかな柄が特徴で、大人の女性にふさわしい選択と言えるでしょう。
着物全体に散りばめられた柄が特徴的で、着る場に合わせて帯や小物を選ぶことで、さまざまな表情を見せることができます。
「アイボリーにチューリップが咲く春の付下げ」は、肩肘を張ったり、気合いを入れたりすることのない、かわいらしいチューリップのアンティーク付け下げですので、春の入学式にぴったりですね。画像のように美術的権威とセンスのある龍村の帯などを締めれば、格が上がります。
色無地
色無地は、名前の通り無地の着物で、一見シンプルながらも品のある装いを実現します。入学式のような格式のある場では、控えめながらも品格を演出するのに最適です。
柄がない分、帯や小物でアクセントを加えられ、シンプルな中にもオリジナリティを出せるため、上品な中にも個性を出したコーディネートを楽しみたい人におすすめです。
「若苗色に織り柄の一つ紋付色無地」は、40年ほど前に仕立てられた、花菱の一つ紋付色無地です。花やツルの織り柄が可愛らしく、落ち着きのある上品な印象の着物です。色は若苗色。これから、若い苗が伸びていくような色ですね。入学式や結婚式などのお祝いごとを想定して、にぶい金色地に鳳凰の帯を結んでみました。
小紋や紬:カジュアルな選択肢
入学式に必ずしも格式高い着物を選ばなければならないわけではありません。少しカジュアルな場や、自分らしさを表現したい時には、江戸小紋や紬が選択肢になります。
江戸小紋
一般的に小紋の着物は普段着なので、フォーマルな場には着ていけません。ですが江戸小紋は、小紋の中でも格の高い着物で、一つ紋をつけることで準礼装になります。また、江戸小紋は柄が細かいものほど格が上がり、中でも、鮫・角通し・行儀・大小あられ・万筋は「江戸小紋五役」と呼ばれ、合わせる帯や小物次第で、入学式のようなセミフォーマルな場にも着用可能です。
色や柄の種類が豊富なため、自分の好みや個性を表現しやすいのが魅力です。帯や小物選びでさらに個性を演出できます。
「ベビーピンクの総絞りに染め模様の小紋」は、江戸小紋というわけではありませんが、優雅なラインの染め模様に総絞りの小紋です。ほんわりとしたベビーピンクの綸子に、紫の濃淡のラインは染めで、全体と白いポイントは絞りです。うららかな春をイメージして、黒地に蝶々と花の帯を結び、引き締まったコーディネートになりました。帯や小物次第で、入学式にもお召しいただける格式になりそうです。
紬訪問着
紬訪問着は、素朴で温かみのある織りの着物です。紬は一般的に普段使いにも適しており、入学式のような少しカジュアルな場には適しません。ですが、紬訪問着であれば、入学式のフォーマルな場でも正装感を演出できます。
紬は、自然な風合いが特徴で、着る人のナチュラルな魅力を引き出します。シンプルながらも深みのある色合いが、大人の女性に好まれています。
「ドラブ色の紬に牡丹の一つ紋付き付け下げ」は、珍しいドラブ色の正絹の紬地に、垣根と牡丹の花が描かれた、一つ紋付のアンティーク付け下げです。家紋は桜をアレンジした縫い紋、裾回しは共布で仕立てられ、たいへんおしゃれな着物ですよ。正絹の紬ですし、家紋も入っていますので、正式な場にもお召しいただける、紬の付け下げ訪問着です。
入学式に着物を選ぶ際は、これらの種類を参考に、ご自分やお子さまの個性、そして式の雰囲気に合わせた選択をすることが大切です。着物はただ着るだけでなく、その日の思い出をより特別なものにするという、大切な役割を果たしてくれるでしょう。
着物レンタルの利点と注意点
入学式に着物を着る際に、レンタルを利用すると多くの利点があります。特に着物を日常的に着ない方や、特別な機会のために一度きりの使用を考えている場合には、レンタルはたいへん便利な選択肢です。
この章では、着物レンタルを利用する際の注意点を紹介します。
レンタルの便利さと選び方
着物レンタルは、普段着物を着ない人にとって多くのメリットがあります。まずは、着物レンタルを利用するメリットを紹介します。
コストパフォーマンス
着物一式を購入するとたいへん高価になりますが、レンタルならば、一定の費用ですてきな着物を着られます。特に高価な訪問着や付け下げなども、手軽に利用可能です。
多様な選択肢
レンタルショップでは、いろいろな種類の着物や帯、小物が揃っているため、自分の好みや入学式の雰囲気に合わせて着物を選べます。新しいスタイルや流行のコーディネートを試せるため、普段は着ないような色や柄の着物に挑戦するのもよいでしょう。
着付けとアクセサリーのセット
多くのレンタルサービスでは、着付けや必要なアクセサリーもセットで提供されています。これにより、準備の手間が省け、特別な日をさらに楽しめます。
注意すべきレンタルの細かなポイント
レンタルを利用する際は、いくつかのポイントに注意する必要があります。
事前の予約
入学式のシーズンは、着物レンタルの需要が高まります。希望の着物を確実にレンタルするためには、早めの予約が必要です。特に人気のデザインやサイズは早期に予約が埋まる可能性があります。
サイズとデザインの確認
着物のサイズやデザインは、レンタル前に試着をして確認することが大切です。オンラインでのレンタルの場合は、サイズ表や写真をしっかり確認しましょう。
レンタル期間と返却方法
レンタル期間はサービスによって異なります。返却期限や方法も事前に確認し、遅れがないように計画を立てておくことが重要です。
着物レンタルは、特別な日をより豊かに彩る素晴らしいサービスです。これらのポイントを押さえておけば、入学式での着物レンタルは、手軽でありながらもすてきな思い出を作るための強力なツールとなるでしょう。
ゆめやのレンタルは、小物は全てゆめやのベテランスタッフがコーディネートしてお届けいたします。ご自分で小物を選んでいただくこともできますので、詳しくはスタッフにお尋ねください。かんざし/髪飾りだけは、ヘアスタイルやお好みにより、要不要の分かれるところですので、別オーダーとさせていただいております。ご着用後は専用の伝票で返送いただくだけでOKです。
自宅での着付けの基本
着付けは、着物を美しく見せるために欠かせない工程です。自宅で着付けをする場合でも、基本的なポイントを押さえることで、きちんとした着姿を実現できます。着付けは時間がかかるため、式の前に十分な時間を取ることが大切です。また、初めての方は、事前にプロの着付け師に依頼するか、レンタルサービスを利用するのも一つの方法です。
この章では、着付けのステップやポイントを解説します。
着付けのステップとコツ
入学式に自分で着物を着るのは、少し難しく感じられるかもしれませんが、基本的なステップとコツを理解すれば、誰でも美しく着物を着こなせます。
- 着物の準備:着用する着物と小物をあらかじめ用意しておきましょう。必要なものは着物、帯、肌着、襦袢、帯揚げ、帯締め、草履、バッグです。
- 着物の着方:まず、肌着と襦袢を着て、その上に着物を羽織ります。左前を右前に重ねて、着物の丈と袖の長さを調整します。
- 帯の結び方:帯は着物の印象を大きく左右するアイテムです。一般的なお太鼓結びや文庫結びなど、いくつかの基本的な結び方をマスターしておくとよいでしょう。
- 最終調整:帯を結んだ後、着物の衿元や裾のラインを整え、全体のバランスを確認します。着崩れを防ぐために、帯締めや帯揚げを使って細部を調整します。
家族や友人による着付けの楽しさ
着物の着付けは、一人で行うのではなく、家族や友人と一緒に行うことで、特別な思い出になります。
協力と共有の時間
家族や友人と一緒に着付けをすることで、お互いに協力し合いながら、着物の知識や技術を共有する楽しい時間を過ごせます。
思い出作り
一緒に着物を着付けると、入学式という特別な日をさらに特別なものにします。着付けの過程で撮った写真は、後にすてきな思い出として振り返ることができます。
お互いのスタイルを楽しむ
お互いの着物スタイルを見合いながら、新しいアイデアやコーディネートの提案をすることもでき、着物の楽しさが倍増します。
自宅での着付けは、着物を着る上での重要なスキルです。また、家族や友人との協力を通して、入学式の準備をより楽しく、思い出深いものにできるでしょう。
着物に合わせる小物選び
着物だけでなく、帯や草履、バッグなどの小物選びも重要です。これらの小物は着物の雰囲気を大きく左右し、トータルのコーディネートを完成させます。特に帯は着物の印象を決定づけるアイテムであり、きちんとした場にふさわしい袋帯を選ぶことが一般的です。
この章では、着物に合わせる小物選びのポイントを詳しく解説します。
バッグや草履の選び方
着物を着る際の、バッグや草履などの小物選びは、全体のコーディネートを左右する重要な要素です。これらのアイテムを適切に選ぶことで、着物姿を一層引き立てることができます。
バッグの選び方
着物に合わせるバッグは、できるだけシンプルで上品なものを選びましょう。色や柄が着物と調和するものを選ぶことが大切です。大きすぎず、必要最低限のものが入るサイズ感が理想的です。
草履の選び方
草履は、着物の色や帯とのバランスを考えて選びます。一般的には、着物や帯よりも控えめな色合いを選ぶと全体の印象がまとまりやすくなります。また、履きやすさも重要なポイントです。
髪型やアクセサリーの合わせ方
髪型やアクセサリーの選び方も、着物スタイルを完成させる上で重要です。
髪型
着物に合わせる髪型は、シンプルで上品なものが望ましいです。アップスタイルやハーフアップなど、首元をすっきりと見せるスタイルがおすすめです。また、髪飾りは着物の色や柄に合わせて選ぶと、一層華やかな印象になります。
アクセサリー
着物にアクセサリーを合わせる際は、過度に派手なものは避け、控えめで上品なデザインを選ぶことが大切です。耳飾りは、着物の色やデザインに合わせて選び、全体のバランスを考えると良いでしょう。
着物を着る際の小物選びは、着物の魅力を最大限に引き出し、自分らしさを表現する絶好の機会です。バッグや草履、髪型やアクセサリーを上手に選ぶことで、入学式の日の着物姿を一層美しく見せられます。
入学式の日のための準備と心構え
ここからは、入学式のための準備と心構えについて紹介します。
当日の流れと時間管理
入学式はお子さまにとっても親御さんにとっても大切な日です。この日をスムーズに過ごすためには、事前の準備と当日の時間管理が重要になります。
前日の準備
前日までに着物や小物、草履、バッグなどを準備し、必要な場合はアイロンがけをしておきましょう。また、着付けに必要な小物も忘れずに準備してください。
当日のスケジュール計画
式典の開始時刻に合わせて、着付けやヘアセット、出発時間を計画します。余裕を持って行動することで、急なトラブルにも対応できます。
移動の計画
学校までの交通手段や駐車場の情報を確認し、時間に余裕を持って出発しましょう。着物での移動は時間がかかることを考慮に入れてください。
気を付けたいマナーと立ち居振る舞い
入学式では、着物を着ているということを意識したマナーや立ち居振る舞いが求められます。
着物の着崩れに注意
着物は動きによって着崩れやすいため、立ち上がる際や座る際には特に注意が必要です。着崩れを防ぐためには、動作をゆっくりと行うことが大切です。
他の参加者への配慮
大勢の人が集まる場では、自分の着物の袖や帯が他人に触れないように気をつけましょう。また、写真撮影の際は他の家族の邪魔にならないようにしましょう。
お子さまへのサポート
お子さまは緊張していることが多いので、親御さんとしては励ましやサポートを行い、お子さまがリラックスできるように心がけましょう。
入学式は、お子さまの成長を祝う大切な日です。着物で参加することは、その特別な日をさらに華やかにし、記憶に残るものにします。準備と心構えをしっかりとして、この大切な日を家族で楽しみましょう。
まとめ
入学式で着物を着る豊かな体験
入学式は、お子さまの新しいスタートを家族で祝う特別な日です。この大切な日に着物を着ることは、ただの服装を選ぶ以上の意味があります。着物は日本の伝統と文化を象徴し、その豊かな色彩と織り成す文様は、入学式という特別な瞬間に華やかさと格式を加えます。
着物の特別な魅力
着物を着ることは、日本の美しい伝統を感じられるだけでなく、自分自身を特別に演出できます。訪問着、付け下げ、色無地など、さまざまなスタイルから自分に合った着物を選ぶ楽しさは、他の服装にはない醍醐味があります。
家族の絆を深める経験
着物での準備や着付けは、家族や友人との協力と共有の時間を生み出します。一緒に選んだ小物や、共に過ごした着付けの時間は、家族の絆を深める貴重な体験となります。
入学式の記憶を彩る
着物を着た姿で参加する入学式は、お子さまにとっても親御さんにとっても忘れられない記憶となります。写真や映像に残るその姿は、家族の歴史の中で大切な瞬間を象徴します。
伝統を次世代へ伝える
着物を着ることは、日本の美しい文化を次世代へと伝える行為でもあります。お子さまが着物の美しさや意義を知ることで、日本の文化への理解と尊敬の念を深めることができます。
入学式で着物を着ることは、格式高い場を美しく彩るだけでなく、家族の絆を深め、文化を次世代に伝える素晴らしい機会です。この特別な日に、着物を通じして豊かな体験を楽しみ、お子さまの新たなスタートを祝いましょう。